保育園の園庭設計・デザインで考えるべきことは?園庭がない保育園の工夫も解説
保育園を設計するうえで、「園庭はしっかりとこだわりたい」と考える方も多いのではないでしょうか。
園庭は、子どもたちが毎日遊ぶ場所であり、季節ごとの行事でも使用されるため、入園希望者に向けたアピールポイントになります。
保育園の園庭は、デザインにこだわるだけでなく、子どもたちが安心して遊べるための安全性にも配慮した設計にしなければなりません。
また、最近では園庭がない保育園も増えています。園庭がない保育園の場合は、園舎設計における工夫も必要です。
この記事では、保育園に園庭をつくるメリットや、園庭設計・デザインのポイント、園庭がない保育園でもできる園舎設計について解説します。
保育園に園庭をつくるメリット
園庭は、保育園において必ず作らなければならないものではありません。
しかし、土地やスペースに余裕があるなら、できる限り設計することをおすすめします。
まずは、保育園に園庭をつくる4つのメリットを見ていきましょう。
身近な自然に触れられる
園庭があれば、子どもたちに身近な自然に触れる機会を与えることができます。
季節の草花や虫、蛙などの生き物に触れることで、子どもたちの感性を養うことにもつながるでしょう。
安全な空間で思い切り遊べる
園庭のない保育園の場合、子どもたちを遊ばせるスペースとして、近所の公園や神社の境内などを利用するのが一般的です。
しかし、それらの場所は園児以外の子どもたちも利用する場所で、外部の大人も出入りするため、安全面での十分な配慮が必要となり、保育者の負担にもつながります。
一方で、保育園の敷地内に園庭があれば、園児と職員のみの安全な空間で、子どもたちを思い切り遊ばせることができます。
広い園庭があれば、かくれんぼや鬼ごっこなどの遊びも思い切り楽しめるため、子どもたちの遊び心や探求心を掻き立てることができるでしょう。
砂遊び・水遊びができる
保育園に園庭があれば、子どもたちは砂遊びや水遊びも楽しめます。
自宅ではできない遊びができるので、もっと保育園を大好きになってくれるのではないでしょうか。
飼育や栽培の体験
園庭で動物の飼育や植物の栽培を行い、子どもたちの体験を大事にする保育園も増えています。
園庭にうさぎ小屋を設置していたり、簡易的な畑を作っている保育園もあり、子どもたちは動物への餌やりや、植物への水やりを通じて、命の尊さを学ぶことができます。
保育園の園庭設計・デザインのポイント
続いては、保育園の園庭設計やデザインの具体的なポイントについて解説します。
安全性の確保
保育園の園庭設計・デザインにおいては、何よりも安全性を重視することが大切です。
防災性や防犯性に配慮したうえで、安全に遊べる固定遊具を設置しましょう。
遊具は定期的に点検を行い、破損箇所については、迅速な補修も必要です。
子どもたちが安心して遊べる環境を整えることを意識しましょう。
自然を活用する
もともとあった地形を活用して芝生の滑り台にするなど、自然を活用して園庭を設計するのもおすすめです。
子どもたちは、自然のなかで遊ぶことが大好きです。きっと喜んでくれるでしょう。
園舎部分との連続性
園庭と園舎部分との連続性を意識するのもポイントです。
園舎内のホールや遊戯室から直接園庭にアクセスすることができれば、廊下部分のスペースを園庭・園舎として有効活用することができます。
また、子どもたちも園庭に出やすくなるので、活発に動き回ることができるでしょう。
運動スペースの確保
園庭として利用できる土地の広さが限られている場合は、まず運動スペースの確保を優先しましょう。
また、園児たちを、鉄棒やブランコといった固定遊具で遊ばせると思わぬ事故につながる危険性もあります。
あえて遊具を置かず、広い運動スペースを確保することで、鬼ごっこやボール遊び、三輪車など、さまざまな遊びを経験してもらえるケースもあります。
手洗い場・シャワー等の場所
保育園の園庭には、手洗い場やシャワーも設置しておきましょう。
砂遊びを楽しんで泥だらけのまま園舎に入ると、園舎があっという間に汚れてしまい、保育者の負担が増えます。
子どもの動線に合わせ、園庭から園舎へと続くスペースの途中に手洗い場とシャワーを設置するのが望ましいです。
トイレの場所
保育園の園庭を設計する場合、トイレの場所にも気を配る必要があります。
子どもたちが遊んでいる途中にもトイレに行きやすいよう、園舎内の園庭に近い場所にあるのがベストです。
日よけ
暑い季節に子どもたちを園庭で遊ばせるときは、熱中症対策が欠かせません。
園庭全体に日よけをつけるのは難しいですが、一部スペースだけでも日よけを設置しておけば、子供達が日陰で休憩できるようになります。
また、長時間同じ場所で遊ぶことが多い砂場には、部分的な日よけがあると安心です。
日よけは暑い日差しを遮ってくれるだけでなく、急な雨の際に雨宿りの場所としても活躍してくれます。
緑化スペース
園庭にちょっとした緑化スペースがあると、子どもたちが生きた植物に気軽に触れられるようになります。
また、園庭のデザイン性も高まるでしょう。
門・フェンス等
園庭にも、外に直接出ることができる門があると便利です。
避難経路として活用できるのはもちろん、行事の際の保護者の出入り口としても活用できます。
ただし、園庭から勝手に子どもたちが飛び出してしまわないよう、門の鍵は基本的に施錠しておきましょう。
また、子どもたちが飛び越えられない高さのフェンス等を設置することも大切です。
園庭がない保育園の園舎設計はどうする?
土地の広さや場所の関係で、園庭を設置できない保育園もあるでしょう。
保育園併設のマンションなども増えています。
「園庭がなければ、楽しい保育園にならない」というわけではありません。
園庭がない保育園の場合は、保育室やホールの設計を工夫して、子どもたちがのびのびと遊べる環境を整えてあげましょう。
例えば、室内空間に遊びを取り入れたり、園舎内のホールを仕切りによっていろいろな使い方ができるようにするなど、工夫の方法は多数あるので、設計事務所に相談してみることをおすすめします。
保育園に園庭設計・デザインはサイプラス(SAI+)にご相談ください
保育園には、子どもたちが気軽に自然に触れ合うことができ、のびのびと思い切り遊ぶことができる園庭があるのが望ましいです。
園庭の設計時には、安全性や防災性に配慮し、子どもたちに喜んでもらえるようにデザイン性にも工夫しなければなりません。
保育園の園庭設計やデザインについては、経験豊富な設計事務所に相談しながら進めていくのがおすすめです。
私たちサイプラス(SAI+)は、保育園や幼稚園、認定こども園などの建築実績が豊富な設計事務所です。
お客様との対話を何よりも大切にしており、「開放感あふれる園庭にしたい」「自然に触れられる場所を作りたい」など、皆様のそれぞれの思いを大切にした設計を提案させていただきます。
安全性とデザイン性にこだわった保育園の園庭設計は、ぜひサイプラス(SAI+)にご相談ください。